まだまだ多い。危険なブロック塀

去年の6月の大坂北部地震で

小学校のブロック塀が倒れて

女子児童が亡くなるという

地震災害が起きた。

そのため、国が全国の学校の

ブロック塀の安全性を調査している。

 

その結果、

というか中間報告的な記事が

今月初旬の新聞に載っていた。

 

「・危険ブロック塀、5808校
3590校、点検未完了 文科省調べ」

という記事だ。

 

内容はおおむね

調査対象は全国で5万1082校。

そのうち、

2万0280校にブロック塀が有り、

外観や見えない内部の鉄筋状況

を調べて廃校をのぞき問題ないのが

約1万0840校。

 

5808校は現在も安全性に問題が有る。

 

残る3590校はまだ調査が完了していないそうだ。

 

ブログでも去年の8月に

「土留めを兼用するブロック塀は注意が必要」

という土留めを兼用するブロック塀の

安全性について書いているが、

去年のブログに載せた

近所の小学校の

「注意!ブロック塀安全確認中」と書いた

張り紙はまだあるのか?

 

最近、塀沿いの道路を利用していないので、

行ってみた。

 

まだ張り紙が張ってあった。

国が学校のコンクリートブロックの安全性

について緊急に調査しいるにも係わらず、

全国でブロック塀が有る学校のうち46%が

危険性があるまま対策が

施されていないままか、

または未調査となっている。

 

最近、古い家や古い建物の

敷地周囲にあるブロック塀を撤去したり

高さを低くする工事をいくつか見かけたが、

まだまだ氷山の一角だろう。

 

昔にブロック塀を作ったお宅や企業は、

ブロック塀の安全性を

気にしている方も多いの

ではないかと思う。

 

でも、「うちは頑丈に造ったから大丈夫だろう」とか、

「大地震が起きても被害は局部的だから」

と思ってしまい、

調査までする事まで踏み込めない人も

いらっしゃると思う。

 

写真は数年前(最近)に

建物と併せて造った、

「土留めを兼用するブロック塀」だ。

このブロック塀の写真も以前のブログで

載せているが、

心なしか、以前より傾いているように思う。

 

この建物を施工したのは大手のハウスメーカーだが、

このブロック塀もそのメーカーで施工したと思われる。

このブロック塀が建っているのは、

私の生活圏内で

比較的交通量も多い道路の歩道に面している、

しかもバスの停留場の近くだ。

 

持ち主の方はブロック塀が傾いていることに

気がついていないかもしれない。

もし、傾いていることに気づいていたとしても、

 

造られたのが新しいから大丈夫では?

有名な会社に頼んだのでひどい工事はしないだろう?

と思われたりすることはないのだろうか?。

 

しかし、

建築の専門家で有り第三者的な目で見て

確実に「土留め」部分の*土圧を受けて

傾いている。

*土圧(どあつ):地下の構造物・埋設物が、上下
左右の地盤から受ける土の圧力。また、
建物や擁壁が土と接する面にはたらく土の圧力。

 

このまま放置して地震が起きた時、

歩道にいる人に倒れかかる可能性もある。

 

今でもブロック塀を含めた構造物の安全性には

根深い問題が多くある。

 

今一度、ご自宅の周囲の構造物(塀だけでなく

建物も)を見回してほしい。

 

危険では?と思われる場合は

ご自分だけで判断せず、

お近くの専門家に相談してほしい。

 

以前のブログ「土留めを兼用するブロック塀は注意が必要」はこちら