住宅の構造検討は地域差があるが、最終的には設計者が判断する。

木造住宅の

安全性の確認といえば

まずは、

地震対策をしっかりしたい、

と、考えますよね。

 

建物に影響する力には

瞬間的にかかる力と

常にかかる力があります。

 

実際の

木造住宅の安全性の確認は

地震対策だけではないのです。

 

日本列島の太平洋側は

沖縄から関東まで

広い地域で毎年のように

台風が接近または

上陸していますね。

 

地震や台風は瞬間的に

木造住宅に影響を与えます。

 

あと、

温暖な地域に降る雪も

積もったとしてもすぐ溶けるので

瞬間的な力となります。

 

雪はあまり積もらないから

建物に影響は与えないのでは?

と思われるかもしれませんが、

屋根全体となれば

それなりの重さがありますので

あまり積もらなくても

考慮するのです。

 

それでは、

建物に常にかかる力とは

どんな力でしょうか。

 

まずは木造住宅の自重です。

それと、住宅の中には

家具や本などの物と

中にいる人の重さも常にかかっています。

 

それ以外、

冬になると雪が日常的に積もっている地域では

雪も常にかかる力となります。

 

建物の安全性を確認するには、

常にかかる力と

瞬間的にかかる力の合計で

検討する必要があります。

 

雪が日常的に積もっている地域では

瞬間的に起きる地震や暴風からの

安全性を確認する場合は、

雪の影響も考慮して確認しますが、

雪は寒い時期だけ

影響するので

建築では雪の力の35%を

考慮して確認しています。

 

瞬間的にかかる力には

地域性があることになっています。

 

地域によって違う値となることは

建築基準法の施行令で決まっているのですが

暴風や積雪はしっくりくるのですが、

 

地震に関しては、

2年前に起きた

熊本での地震で

大きな被害があった地域は、

建築基準法では

地震力を検討する場合の

数値を低減させる地域と

なっていました。

地震は日本全国どこでも起きる可能性がある。

 

地震は日本全国どこでも

起きる可能性があると

思いますが、

一度出来た法律は

よほどでない限り

改められることはないと思います。

 

しかし、

地震の安全性を設計する場合、

設計者の判断で

地震力を低減せずに

検討するということは

安全側に働くので

全く問題はありません。

設計では常に設計者の判断が求められている。

 

場合によっては日常と違うという

判断をした方がよいという場合もあります。

その場合、慎重に考慮した上での

判断が必要ですが。