是枝監督の著作と樹木希林さん

私は是枝監督が造った映画作品を見たことがない。

でも最近特に映画化したオリジナルの著作は好きで数冊
続けて読んでいる。

オリジナルや脚本も書き、
複雑な社会問題を娯楽作品として映画にして、
興行面でも成功させる。(実際はどうだかわかりませんが)
すごい人だなーと思っている。

昨晩、台風の雨が当たる音や風の音で寝られなかったので、
最近図書館で借りた、映画監督の是枝裕和さんが書いた
「歩くような速さで」という本を読んでいた。
その中に、先日なくなられた樹木希林さんのことが書かれている
ことを目にした。

そこで是枝監督は冒頭、
「樹木希林さにのことは昔からファンだった。」と
書いていた。
是枝作品では6本の映画に樹木希林さんが出演しているそうだが、
はじめては、阿部寛さん主演の「歩いても 歩いても」だそうだ。
そして、その当時の最近作「奇跡」のクランクインの前日、
樹木希林さんに誘われてお寿司屋に行ってそこでアドバイスを
受けたそうだ。

そして是枝監督はそのアドバイスを受けて、
『この一言で、僕の今回の演出のスタンスは決まったと言っても
過言ではない。自身の演技のみならず映画全体のトーンや
バランスまで視野に入れながらのアドバイス。
アドリブも決してその場の思いつきで演じているのではない。
彼女のすごさを再認識させられた一夜だった。』と締めくくっている。

今日の朝刊を読んでいたら、昨日は樹木希林さんの葬儀だったそうで、
その弔辞をしたためたのが是枝監督だったので、妙な偶然を感じて
ブログに書いてみた。
10月1日(月)朝日新聞朝刊:樹木希林さん1500人が悼む